紺足袋らしい色に見える(^_^;紺足袋 男性が普段使いに用いる足袋として一般的なものがこの紺足袋である。紺色に染められた綿キ ャラコを表地に使い、底は白色の杉底、または綾織(あやおり)底を用いたものが一般的である。 また素材に化繊(かせん)を用いた伸びる紺足袋や、表地に綾織、底は石底というそれぞれ頑丈な 生地を使い、職人の方に好んで履かれる足袋もある( 石底足袋参照)。その他表地が紺色であ っても、足元を目立ちにくくするために黒底が用いられたものは烏足袋(からすたび)と呼ばれてお り、足袋を常用する黒子など芸能関係の方に好んで用いられている (烏足袋参照)。 紺足袋の発祥は不明だが、江戸幕府8代将軍の徳川吉宗が鷹狩の際に紺足袋を使用したため 、その風俗が武士の間に広がり、そして町人へも次第に広がっていったという説がある。江戸時代 後期以降、紺足袋は普段履きや仕事用として男性に広く用いられるようになった。それは当時、防 虫、殺菌や耐久性向上などの効果がある藍(あい)で染められた着物が一般庶民に幅広く用いられ ており、足袋も同じように藍で染められたものが用いられてきたためである。藍染は色移りや色落 ちが激しいため、現在では科学染料で染められたものが一般的であるが、祭りや職人向けとして、 藍染の紺足袋も発売されている。
| 紺足袋は、光をあてると反射して光ってみえる黒繻子(じゅす・しゅす)足袋より落ち着い た印象を与えるが、黒足袋に比べ洗濯の際の色落ちが激しい。特に藍染のものは洗えば洗うほど落 ち着いた色になり、まるでヴィンテージジーンズのような渋みを持つが、この状態を嫌う人も多い 。特に生粋の江戸っ子は色落ちした状態を嫌い、外出には新品の紺足袋しか用いなかったとも言わ れている。現在でも色落ちを嫌い、底が真っ黒になるまで洗わずに履き続け色を持たせるというつ わものもいるようだ。 また紺足袋は関東でよく用いられ、黒繻子足袋は関西でよく用いられると言われている。こ れは、上述のように色落ちが激しいため、江戸を中心とする関東では、新品のように色が濃くパリ っとした紺足袋を用いるのが伊達や粋とされていたのに対し、大阪を中心とする関西は合理性を好 む商人文化のため、威儀を保ちやすく維持の簡単な黒繻子足袋が用いられていたためと言われてい る。現在でも紺足袋を履いた和装の方は東日本でよく見かける気がするが、調査できるほど和装の 男性が街を歩いていないため、その真偽は不明である。
黒足袋や白足袋に比べ、紺足袋は落ち着いた色合いのため、洋服と併せて用いても違和感が 少ない。大工や料理人、舞台関係者の方など、職人の方が作業のために洋服と併せて用いているこ ともあり、作務衣(さむえ)を着た方や、ジーンズを穿いて紺足袋、雪駄(せった)といういでた ちの方を見かけると、むしろある種の達人や業界人のような印象を受けることもある。職人の方が 好んで用いる紺足袋として、藍染を用いた上で鞐を7枚と長めにし、脚半の役割を持たせたものもある。 通常は男性のものとされている紺足袋ではあるが、上記のような藍染、7枚鞐のものは黒や紺 の股引とあわせて太鼓や祭りに現在でも広く用いられており、その際には女性も用いている。なお 新品の紺足袋は非常に色が濃く、遠くから見ると黒色に見えるために、黒足袋と勘違いしている人も多い。 <取材協力:足袋とくらしの博物館様他> |
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